今回から2回にわたり、「負けない交渉」と題し、交渉アナリスト1級の高瀬誠氏にお話を聞いていきます。1回目の今回は28歳の頃に体験された地上げ交渉の事例をお話いただきます。
◎高瀬 誠 氏のご経歴
・1960年 横浜生まれ横浜育ち
・慶應義塾大学卒業
・大手ドラックストアチェーンに入社し、本部販売促進課に所属、100店舗近くのの開店に携わる
・父の死去に伴い家業を継承するも、債務超過の危機的状況
・唯一の経営資源であった店舗立地を活かす為に飲食業に業態転換
・当時日本最年少(25歳)のモスバーガーオーナーとなる
・現在株式会社ハリウッドEC代表取締役と経営コンサルティング会社での取締役執行役員を兼務
・EQディベート・交渉の研修講師としても活躍中
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【TODAY’S TOPICS】
・25歳で会社を継承し、事業立ち上げ期に8500万円の債務
・28歳の頃に借りていた店舗が地上げの対象となる
・死に物狂いで相談と勉強を重ね、対応していくことに
◎地上げに対抗するための交渉戦術
・目的の明確化/相場と再出発経費を元に1.2億を設定
・シーティング/知人喫茶店で周囲に人がいる時間帯を設定
・アンカリング/1.5億(相手言い値の3倍)を提示
・立場固定戦術/提示した金額からは一歩も引かない態度
・善玉悪玉戦術/その場にいない父親を理由にする
・タイムプレッシャー/早く転売したい相手の状況を利用
・譲歩戦術/相手の出方を見ながら徐々に譲歩
・お互いの立場を理解し合わないと統合型の交渉には至らない
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お聞きいただきありがとうございました。
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