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今回は、「交渉分析」という理論分野を日本向けに紹介するなど交渉学研究をおこなわれている窪田氏をお招きし、交渉学の巨人、ハワード・ライファ博士についてお話を伺います。米国交渉学の礎を築かれたハワード・ライファ博士の人物像や足跡、意外な側面について聞かせていただきました。

◎窪田恭史氏のご経歴

日本交渉協会常務理事/燮会幹事

ナカノ株式会社 代表取締役

日本古着リサイクル輸出組合理事長

表情分析、FACS認定コーダー

日本筆跡心理学協会、筆跡アドバイザーマスター

早稲田大学政治経済学部卒。

アンダーセンコンサルティング(現アクセンチュア)におけるコンサルティングおよび研修講師業務を経て、衣類のリサイクルを90年手がけるナカノ株式会社に入社。2024年より代表取締役社長。

2012年、交渉アナリスト1級取得。

日本交渉協会燮会幹事として、交渉理論研究を担当。

「交渉分析」という理論分野を日本に紹介、交渉アナリスト・ニュースレターにて連載中。

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【TODAY’S TOPICS】

◎ハワード・ライファの経歴

・1924年生まれ

・ミシガン大学で数学を専攻

・第二次世界大戦に従軍/陸軍航空隊で気象予測などに従事

・戦後には、日本厚木や立川でも気象予測をおこなう

・ゲーム理論に再度脚光を当て、1957年ハーバードビジネススクールに移籍

・ロナルド・ハワードとともに、意思決定分野の大家となる

・1982年「The Art and Science of Negotiation」を出版

→経験則から脱却し、学問としての交渉学を樹立

→Win-Win(統合型)交渉の可能性を提唱

◎教育者としての側面

・博士課程の論文指導教授として90名以上の論文指導実績

 通常の学部生やビジネススクール受講生も含めると数えきれないほどの教え子

・輩出した著名な学者

 「ダニエル・エルズバーグ」/ペンタゴンペーパーズ告発で知られる

 「ジョン・ハモンド」/ハーバード大学で初の交渉学講義/藤田忠先生の師

 「トーマス・シェリング」/ノーベル賞受賞時にライファの影響をコメント

◎実践者としての側面

・IIASA(国際応用システム分析研究所)設立を支援、初代理事長就任

 →世界中の学者同士の交流を支援し、東西間の緊張に対処

・Program On Negotiation(PON)の設立を支援

PON:ハーバード大学・MIT・タフツ大学による紛争解決のための教育研究機関

・ハーバードケネディスクールの設立も支援

◎ハワードライファの晩年の夢

意思決定に関わる諸分野(経営科学、ゲーム理論、交渉理論)を総合的に身につけた専門家を育成し、社会に送り出すこと

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お聞きいただきありがとうございました。

交渉学についてより詳しい内容をお知りになりたい方は、

「交渉アナリスト」のサイトをご覧ください。