交渉学に関する名著を紹介します。今回扱うのは明星大学元教授、工藤力氏による「しぐさと表情の心理分析」です。工藤氏は「表情分析入門」(ポール・エクマン)の翻訳も手掛けられ、表情分析・ボディランゲージなどの研究における第一人者でした。「無意識の合図」ともいわれるしぐさについて、同書をもとにさまざまな研究結果をご紹介します。
【TODAY’S TOPICS】
◎襲われやすさの動作分析/ホフストラ大学ベティ・グレイソン教授
下記特徴のある人は襲われやすい
・歩く際の歩幅が長すぎるか短すぎる
・足を引きずるように歩く
・足の動きと腕の振りが合わない歩き方をする
・腕を体に触れさせず、ふらつかせながら歩く
◎待ち合わせで見られる行動の分析/工藤教授
・待ち合わせ時刻の2分~4分後→探索活動
・同じく2分~4分後→姿勢の変化
・待ち合わせ時刻の4分後以降→退屈反応
・待ち合わせ時刻の10分後→電話をかけに行く
※まんべんなく見られた行動は「自己タッチ」
◎さまざまなしぐさ(自己タッチ)の例と効果
・女性が胸に手を当てる→安心感
・頭をかく→安心感
・口を覆ったり、眉に手をやる仕草→ぼかしや自己防衛
・腕組み→おそれや引け目による自己防衛
・腰に手をかけ三角の形をつくる(アームアキンボ―)→おどし
◎「ボディランゲージ解読法」(D・アーチャー)/工藤教授による翻訳
・ボディランゲージ解読は、人々に関する解釈を生み出す能力「社会知能」
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