前回に続き谷口則彦氏・陽子氏をお迎えして「夫婦と交渉」をテーマにお話を伺っています。今回は、エドウィン・ライシャワーの妻ハル・ライシャワーの人柄を、経歴とともにお話いただいています。
【TODAY’S TOPICS】
◎ハル・ライシャワーの生い立ち
・父方祖父:松方正義(明治維新に参画、のちに総理大臣)
・母方祖父:新井領一郎(21歳で渡米し、生糸貿易商で成功した在米日本人実業家)
・アメリカ育ちの母の方針で小学1年で中退、自宅学習を経て小学5年でアメリカンスクールに編入
※未来の夫エドウィンとも接点(5歳違いだが同時期に在籍)
・1933年アメリカンスクール卒業後に渡米し、イリノイ州プリンスピア大学に留学
※当時は日本人女性の海外留学は容易ではなかったが、松方家は兄弟姉妹全員を渡米させた
※ハイスクール卒業アルバム「I‘ll do it.(すべて自分でやります)」
◎ハル・ライシャワーのエピソード
・大学3年時に太平洋問題調査会で通訳を務める
※日本、アメリカ、イギリス、フランスなど12か国が参加
・1937年大学卒業、7月に帰国(7月7日、日中戦争が全面化)
・1941年太平洋戦争勃発後、アメリカとの関りを持つ「要注意人物」として、終戦まで「どん底時代」を送る
・終戦直後、アメリカ人将校のJeep(1946年式 Willys Jeep CJ-2A型)を許可なく運転
・1945年9月、上京を機に「戦後初の日本人女性として免許を取得」
・日本人女性初の外人記者クラブ役員を務める
◎ハル・ライシャワーの関心事(仮説)
・「志:日本とアメリカの架け橋になること」を持って行動していたのでは?
次回、「志」の内容をお話していきます。
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お聞きいただきありがとうございました。
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