今回も日本交渉協会常務理事、ナカノ株式会社代表取締役の窪田恭史氏をお招きし、「孫子で読む交渉学」をテーマにお話いただきました。
◎窪田恭史氏のご経歴
日本交渉協会 常務理事/燮(やわらぎ)会 幹事
ナカノ株式会社 代表取締役
日本古着リサイクル輸出組合 理事長
表情分析、FACS認定コーダー
日本筆跡心理学協会 筆跡アドバイザーマスター
早稲田大学政治経済学部卒
アンダーセンコンサルティング(現アクセンチュア)におけるコンサルティングおよび研修講師業務を経て、衣類のリサイクルを90年手がけるナカノ株式会社に入社。2024年より代表取締役社長に就任。
2012年、交渉アナリスト1級取得。
日本交渉協会燮会幹事として、交渉理論研究を担当。
「交渉分析」という理論分野を日本に紹介し、交渉アナリスト・ニュースレターにて連載中。
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【TODAY’S TOPICS】
◎新刊紹介
窪田氏による新著『交渉の戦略―孫子の哲学が導く意思決定の技術』(セルバ出版)が2025年3月に刊行されました。
本Podcastシリーズ「孫子で読む交渉学」の内容が体系化された一冊です。
音声では伝えにくい図表などを補い、より深い理解やおさらいにも最適です。
◎形篇の概要
・戦力互角の状況における戦術を解説
・攻撃よりもまず守りを固めることの重要性を説く
・「勝ちに不思議の勝ちあり、負けに不思議の負けなし」──敗因は常に自分の中にある
◎勝算を見積もる5つのプロセス
1.地形の活用可能性の判断
2.地形に基づいた物量(兵器・兵糧)の見積もり
3.必要な戦力規模の見積もり
4.自軍と敵軍の戦力差分析
5.勝算の最終見積もり
◎交渉学との関連性
・「戦う前に勝負を決める」ための準備=3D交渉のセットアップ
・「戦術は最後の仕上げ」(元米通商代表シャーリーン・バーシェフスキー)
◎分配型から価値創造型(統合型)交渉へと転換する基本の4ステップ
1. 問題の明確化(現状とのギャップ)
2. 利害関心の明確化(本当の目的・ニーズ)
3. 選択肢の明確化(合意可能な複数の案)
4. 選択肢の評価と選択
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お聞きいただきありがとうございました。交渉学についてより詳しい内容をお知りになりたい方は、「交渉アナリスト」のサイトをご覧ください。