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「私はほぼ100%、誰かに『すごいですね』と言われたいという欲求だけで生きています」

こう語るのは人材会社ワンパグループで人事コンサルタントとして活躍される難波さん(51歳)。難波さんの人生の転機は、中学2年生の時に遡ります。

隣の席の女の子に褒められた!

「中間テストで良い点を取った時、隣の席の女の子が『難波君、すごい!』と褒めてくれたんです。小学生時代は女の子と話す機会もなかったので、『勉強を頑張ると女の子が褒めてくれるんだ』と気づいて。それから『趣味は勉強です』というくらい勉強漬けになりました」

この「褒められたい」という原動力は、大人になった今も彼の行動原理となっています。研修講師としてのキャリアも、趣味のウルトラマラソン(なんと250kmも走る!)も、根底にあるのは「難波さんすごいですね」と言われたいという純粋な欲求なんです。

ドトールの涙

しかし、40代半ばで訪れた危機。
管理職になり、プレイヤーとしての業務が減ったことで深い空虚感に襲われます。

「若手リーダー向けの研修で『将来どうなりたいですか?』と聞いている時に、『そういえば俺は何がしたいんだろう』と答えが出なくて。家に帰る前にドトールに立ち寄って、情けなくて涙がこぼれたんです」

難波さんは自らを「ドトールの涙」と呼ぶこの経験をきっかけに、2週間かけて自分の価値観を必死に掘り下げました。

そして出した結論は驚くべきものでした。
会社の歴史上おそらく前例のない「降格願い」です。
「私の持っている能力はプレイヤー向きです。部長から下ろしてください」というプレゼン資料まで作成して上司に直談判したのです。

「組織内のマネジメントより、外に向けて発信して誰かに影響を与えたい。それが根源的に譲れないものだと気づきました」

サイコパス難波!

難波さんは自身を「一種のサイコパス」と笑いながら表現します。「他人から共感されようとも思っていないし、干渉もされたくない」という潔さが、むしろ多くの人の心を掴む理由なのかもしれません。

「逆らいにくい正論を一回ぶん投げる作業が必要」という彼の言葉は、キャリアに悩む多くの人の背中を押してくれるでしょう。

自分の価値観を徹底的に見つめ直し、社会的なステータスよりも自分の譲れない軸を選んだ難波さん。彼の「人体実験」の結果が、今日も多くの人の心に届いています。

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