あなたは今、ビジネスの世界で誰もが直面する「変化」と「藤井流の驚異の発想法」に触れることができます。
紙の温もりからデジタルの荒波へ
「さすがじゃないよね」
藤井さんが夜、歯ぎしりするほど悔しかった言葉です。
2003年、エンジニア向けキャリア雑誌の編集長として5年のキャリアを積んだ彼が下した決断は、当時としては革命的でした。
紙のメディアからWebへの完全移行。
Windows 95が登場し、Googleが台頭する時代の波を読み、藤井さんは「断絶」を選びました。命を削って一緒に紙媒体を支えてきた仲間たちと別れを告げ、未知のデジタル世界へ飛び込んだのです。
しかし現実は厳しかった...
「最初の半年で、紙の時代に育んだ熱いユーザーコミュニティを超えるものが作れなかった」
Web編集のスキル不足。経験のなさ。そして何より、期待を寄せてくれた仲間たちの「さすがだね」という言葉に応えられなかった悔しさ。
彼の大好きな「さすが」という言葉
「さすが」という言葉は、「流れる」と「石」で構成される漢字。
・「流れ」は変化への柔軟さ。
・「石」は揺るがない意志の強さ。
藤井さんはそれを失った自分に対して、夜も眠れないほどの悔しさを抱えていました。歯がすり減るほど歯ぎしりをして...
そして運命の皮肉。
やっと1年かけて軌道に乗せ、「よし、2年目はもっとジャンプするぞ!」と意気込んだ矢先、思いもよらぬ人事異動の辞令。
「起業支援の編集部へ異動」
これまでの全てを捨てる覚悟で飛び込んだWebの世界から、今度は起業支援の編集長へ。
藤井さんは会社を辞めようかとさえ考えました。
愛着を持ちすぎたエンジニア支援メディアへの未練。
「でも騙されたと思って、半年ちょっとやってみて」という言葉に背中を押されて、新天地へ。
人事異動から最初の3ヶ月
斜めから軽く見ていた起業家の世界
「ラーメン起業家」
「サラリーマン脱サラ」
藤井さんは起業家の世界を軽く見ていました。
エンジニアとして誇りを持ち、技術の精緻さに価値を置いていた藤井さんにとって、起業家の世界は別次元の話。
心の中で、藤井さんはまだ抵抗していたのです。
転機の訪れ
意外なインタビュー経験
そして4〜5ヶ月目、編集長として様々な人物をインタビュー。
エベレストを登った三浦雄一郎さん
漫画家・お笑いタレントの綾小路 きみまろさん
「クライマーズ・ハイ」の著者、横山秀夫さん
彼らとの対話の中で、藤井さんの中で何かが変わり始めます。
「そうか、この起業家的な生き方はエンジニアと同じなんだ」
「本当に大事な魂とか、腹に落ちて仕事をするという点で、エンジニアと起業家の世界は同じなんだ」
「騙されたと思って」始めた仕事が、気づけば情熱を注げるものに変わっていました。
武士道を読み、「腹」という概念に触れ、起業家精神との共通点を発見。「蛹の中でジュクジュクと自己変容する時間が、すごく大事だったんだろうな」
「握手の教え」
「突然の人事異動のショックを乗り切る方法」として藤井さんが語ってくれた「握手の教え」。
左利きと右利きの人が向かい合って握手しようとすると、握手ができないですよね。
そうすると、どちらかが利き手を変えると、握手はできます。
その場合、利き手を変えた人は、自分の持ち味を捨てたとも言えますよね。
そこで、お互いに握手をする立ち位置を正面から、隣に立つとどうなるでしょうか?利き手を変えることなく、握手ができますよね。
そう、正しい握手の仕方は...
お互いの持ち味は捨てない
立ち位置を変える
同じ方向を見る
そう、この考え方は突然の人事異動などキャリアにも生かせる人生の真髄。
藤井さんが18年愛したキャリアから突然切り離された時、自分の「持ち味」を捨てようとしていたのかもしれません。
しかし真の解決策は、立ち位置を変えること。
エンジニアの道から登ろうが、起業家の道から登ろうが、本当に大事な北極星は変わらないのです。
あなたも今、大きな変化の渦中にいませんか?
キャリアの転機に悩んでいませんか?
大切なものを手放さなければならないと思い込んでいませんか?
世界をつなぐ驚異の発想法
経理職員や新入社員の定着率に悩む人事担当者から相談を受けた時、藤井さんが取った行動は誰も想像できないものでした。
藤井さんは国会図書館へ向かい、臓器移植の「拒絶反応」に関する医学論文を徹底的に読み込んだのです。
「なぜ臓器移植の論文を?」
藤井さんの答えは明快でした。
「組織はオーガニゼーション。
人体も組織も、実はすごく似ているんです」
そう、臓器移植ヵら学んだ2つの重要な要素とは、
センスメイキング:
臓器移植が成功するのは、「全体の中の役割」を理解させること。
経理職員に対して、「経理は単に数字を合わせるだけではなく、営業活動をキャッシュ化して経済活動を支える重要な役割なんですよ」と全体の中の意味を伝えること。
イニシエーション:
臓器移植が成功するのは、「新しい臓器が、この体全体の中に入ったので歓迎しますね」という意識的なオンボーディング。
新入社員に対して、はじめの1週間のオンボーディングが大事なことと同じですよね。
人事担当者は驚きました。
「確かに、全体の意味を伝えていなかったし、新人を席に座らせて書類を読ませるだけだった...」
藤井流・創造的思考法藤井さんが人生を通じて磨いてきた独自の思考法。
アナロジー:
医学論文から人事管理への応用のように、異分野の知見を結びつける
アフォーダンス:
環境によって人が適応しようとする自然な力。
「ビール瓶を近づけると、手は自然とビールを掴む形になる」
「椅子に座ろうとするだけで、体は座る姿勢を取る」
この「アフォーダンス」の考え方は、キャリア転換、海外生活、プロジェクト管理など、変化に適応するあらゆる場面で活用できるのです。
藤井さんの人生哲学「バトンタッチ」「自分が面白いと気づいたことを、他の人にバトンしたい」
子供の頃から家庭教師として中学生に教え、サークルでは後輩にテニスを教え、今は近所のおばさんに卓球を教える藤井さん。
「遺伝子がDNAをバトンタッチするように、ミーム(文化遺伝子)も次の世代にバトンタッチしたい」
古代の知恵と現代をつなぐビジョン
「昔の人は死者が山にいて、子孫を見守っていると考えていた」
「『このままいけば、いい先祖になるよ』が最高の褒め言葉だった」
藤井さんが語る死生観は、私たちが単なる個人ではなく、過去と未来をつなぐ「バトン」の持ち手であることを教えてくれます。
「私たちの体の70%は生理食塩水。
それは太古の時代の地球の水と全く同じ成分。
私たちは昔の地球を持って歩いているんです」
藤井さんの視点は、あなたの日常を一変させてくれます。
困難な局面でも「アナロジー」で新たな解決策を見出す方法
環境変化に柔軟に対応する「アフォーダンス」の活用法
人生を「バトンタッチ」の視点で捉え直す喜び
あなたも藤井さんの驚異的な発想法と人生哲学に触れてみませんか?
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