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Description

節目來賓:國立興大附中合唱團 X 微光合唱團指揮─徐惠君
文學作品:【一詩人の最後の歌】─山室 静
【天使のいる構図】─谷川 俊太郎
詩文朗誦:林佩君 (東吳大學日文系)
音樂作品:國立興大附中合唱團《一詩人の最後の歌》─松下 耕 作曲
國立興大附中合唱團《天使のいる構図─Finale》─松本 望 作曲

【一詩人の最後の歌】

私を高く運んで行け、お前、強い死よ
魂の大きな国へ。
私は神が命じた道を進んだ
額をまっすぐにあげて。
私が与えたすべては、神よ、あなたのもの
どれだけ私の富があるのか、私は知りませんでした。
私が費したものはほんのわずかです。
私は枝の小鳥のように歌っただけです。

さようなら、あざやかに赤い一本一本のばらよ
さようなら、お前、いとしいもの!

ただ私を運んで行け、お前、強い死よ
たとえこのよにあるのが楽しいにせよ!
ありがとう神さま、あなたが与えてくださったもののために
ありがとう、これから来るもののために!
死よ、時間の海を越えて飛んで行け
さあ、永遠の夏の方へ。

──山室 静


【天使のいる構図─Finale】

(老いた音楽家が天使のふりをする)

ほんとうにかきたかったものは
けっしてことばにできなかったもの

すずをつけたてんしにくすぐられて
あかんぼがわらう
かぜにあたまをなでられて
はながうなずく

どこまであるきつづければよかったのか
しんだあとがうまれるまえと
まあるくわになってつながっている

もうだまっていてもいい
いくらはなしても
どんなにうたっても
さびしさはきえなかったけれど
よろこびもまたきえさりはしなかった

(鈴をつけた天使)

わたしにはみえないものを
てんしがみてくれる
わたしにはさわれないところに
てんしはさわってくれる

わたしのこころにごみがたまってる
でもそこにもてんしがかくれてる
つばさをたたんで

わたしのこころがはばたくとき
それはてんしがつばさをひろげるとき

わたしがみみをすますとき
それはてんしがだれかのなきごえにきづくとき
わたしよりさきに

わたしにもみえないわたしのてんし
いつかだれかがみつけてくれるだろうか

(天使、まだ手探りしている)

なにがてんしからのおくりものか
それをみわけることができるだろうか

はなでもなくほしでもなく
おかしでもほがらかなこころでもなく

それはたぶん
このわたしたちじしん…

(天使とプレゼント)

──谷川 俊太郎
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