みなさん、こんにちは!今週はいかがお過ごしですか?
今日も「Poor Charlie’s Almanack(バカラッキーの年鑑)」を一緒に読んでいきましょう。
第10章「モンガーの常識」から、さらにいくつかの大切な教えを紹介します。
5. 謙虚さを忘れないこと —— 知識を見せびらかさない
モンガーはある同僚の話をよくします。
その人はとても優秀で、ロースクールを首席で卒業し、アメリカ最高裁でも働いたほどでした。
でも若い頃は、自分の知識をみんなに見せつけるのが好きだったんです。
ある日、上司が彼を呼んでこう言いました。
「チャック、よく聞きなさい。
君の仕事は、まずクライアントに『自分が部屋で一番賢い人だ』と思わせること。
そして、もし余力があったら、先輩にも『自分が二番目に賢い』と思わせること。
この二つができて初めて、自分の賢さを見せていいんだよ。」
なるほど、と思いますよね。
結局、人に信頼されるには「謙虚さ」が欠かせない、ということです。
さらにモンガーは「歴史を知らない人は一生子供のままだ」とも言いました。
歴史だけではなく、様々な分野の「偉大なアイデア」を知ることが必要なんです。
ただ知識を暗記するのではなく、自分の頭の中に「考え方の骨組み(ラティスワーク)」を作ること。
それが自然に働き、日常の判断に役立つようになります。
こうすれば、気がついた時には周囲の中で一番頼れる人になれる。
逆に、この力がなければ、どんなに頭が良くても平凡に終わってしまうのです。
6. 極端なイデオロギーを避けること
次にモンガーは「逆向きに考える」ことの大切さを語ります。
「自分が死ぬ場所が分かれば、そこへは行かない」
一見おかしな言葉ですが、実は深い真理があるんです。
例えば、「インドを助けたい」と思うなら、まず「インドを一番傷つけることは何か?」を考えて、それを避ける。
数学でも、問題が難しい時には逆から解くことがありますよね。
人生も同じなんです。
モンガーは言います。「人生を失敗させるものは何か?」それは怠けること、約束を破ること。「信頼できない人は、どんな才能があっても不幸になる」と。
逆向きに考えることには3つの利点があります。
1.分かりやすい —— 成功を追うより、失敗を避ける方が簡単。
2.実践的 —— 成功の保証はなくても、失敗の原因は避けられる。
3.現実的 —— 多くの失敗は、才能不足ではなく「避けられるミス」から起こる。
そして、ここでモンガーが強く警告するのが「極端なイデオロギー」です。
アメリカの若者の中には、政治的に極端な考えにハマって抜け出せない人がいます。
でも、一つの主義にどっぷり浸かると、考え方が腐ってしまう。
白黒しか見えなくなり、「自分と違う意見=間違っている」と思ってしまうんです。
モンガーはこう言います。
「強い意見を持つ前に、反対の立場を、その支持者より上手に説明できなければならない。」
そうでなければ、意見を持つ資格がない、ということですね。
7. 自分に都合よく考えるクセ(セルフサービング・バイアス)に注意する
最後に紹介するのは「セルフサービング・バイアス」。
これは、人が無意識に「自分に都合よく」物事を解釈してしまう傾向のことです。
たとえば、うまくいった時は「自分が頭が良いからだ」と思う。
でも失敗した時は「環境が悪かった」「運が悪かった」と言い訳する。
このクセがあると、現実が見えなくなり、本当の原因を学べません。
だから同じ失敗を繰り返してしまうのです。
モンガーは例として、あの天才作曲家モーツァルトを挙げました。
彼は音楽の天才でしたが、お金の扱いは本当に下手でした。
収入があっても全部使ってしまい、収入が減っても生活を変えない。
ビリヤードやギャンブルにも大金を使い、最後は借金まみれで不幸な人生に終わったんです。
これは「セルフサービング・バイアス」の典型。
「自分は特別だから大丈夫」という思い込みが、人生を台無しにしました。
さて、今日のエピソードはここまでです。
今日の教えの中で、みなさんに響いたものはありましたか?
• 逆に考えてみること?
• イデオロギーに気をつけること?
• それとも「自分に都合よく考えるクセ」を認めること?
今週は、ぜひ一つだけでも実践してみてください。
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そして、これからも一緒に「知恵」と「喜び」と「より豊かな人生」を育てていきましょう。
それではまた次回!