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京都の古家リノベ、どうやら本格的な京町家であることが発覚‥という話。
【あらすじ】
京都で進行中の築100年以上の古い家のリフォーム。その舞台裏で、いま何が起きているのか。現役リフォームプランナー・寸尺かんなが、京町家再生のリアルを語ります。
今回の工事は、施主が生まれ育った京都の実家を引き継ぎ、夫婦2人で暮らすためのリフォームです。もともとは92歳を超えるお母様が一人暮らししていた家。
段差が多く寒さも厳しい、高齢者には過酷な住環境でした。家の中には、家族の思い出の品や古い文集などがぎっしり残されており、工事に入る前に残置物の撤去からスタートする必要がありました。
解体によって姿を現したのは、推定100年以上前、幕末以前に建てられた可能性のある建物の骨格。昭和期の増改築部分を取り除くと、京都の伝統工法で造られた本来の構造が露わになります。基礎コンクリートを使わず、石の上に木を置いて建てる「使石構法」、金物を使わず屋根の重みで構造を安定させる工法、そして土壁と太い梁がつくる独特の空間——現代の耐震基準とはまったく異なる建て方の家でした。
昭和の改築で1.5階建てだった家の柱の上に、2階部分の柱を“継ぎ足す”ようにして建てられていました。
この状態を一級建築士に確認してもらい、どこを補強すべきかを整理した上で工事を進めています。
施主の希望は「普通の新築のようなLDKと水回り」です。しかし解体後に現れた京都の歴史と風土を背負った京町家に、梁や丸太梁、土壁の存在感を前にして、石膏ボードで覆ってしまう「令和の量産型リフォーム」をしてよいのかという葛藤が生まれます。
そんな中、奇跡的な出会いが訪れます。知人を通じて紹介されたのが、京町家の保存と再生を行うNPO法人の理事長であり、京都の町家を知り尽くした専門家でした。住所を伝えただけで「そこは火災のなかった区域だから幕末以前の建物」と言い当て、土間・井戸・坪庭の存在まで的中。これは単なる古民家ではなく、正真正銘の京町家だと告げられます。
さらに、京町家には京都市の補助金制度や、建築基準法の特例措置があること、市役所との連携で可能になる保存的リフォームの選択肢など、これまで知らなかった情報を一気に知らされました。専門家は無償で協力を申し出てくれ、プロジェクトは正しい方向にむかって動き始めます。
予算に限りはありますが、その範囲内でできる限り京町家の価値を残しながら再生する。それが今回のリフォームのテーマになりました。土壁や木組み、町家が本来持っている京都の気候に適した性能を活かしながら、現代の暮らしにどうつなげるのか。これは単なる住宅リフォームではなく、「京都の歴史を次の世代に手渡す仕事」でもあります。
この京町家再生プロジェクトの行方と、専門家からどんなダメ出しが飛ぶのか——続きは次回の配信でお届けします。

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