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DPC Voice - A Podcast from the Democratization Policy Council2026-10-2759 minDPC Voice - A Podcast from the Democratization Policy Council2026-10-221h 02DPC Voice - A Podcast from the Democratization Policy Council2026-10-111h 02My DPC Story2026-09-2725 min岡大徳のポッドキャスト
岡大徳のポッドキャスト【令和8年度改定】DPC準備病院の臨時募集案、受付は5月31日まで令和8年度診療報酬改定で新設された「急性期病院一般入院基本料」と「急性期病院精神病棟入院基本料」は、DPC対象病院であることを算定要件としています。しかし、DPC制度に参加していない病院は、通常のスケジュールでは令和9年9月までDPC準備病院の届出ができず、この要件を当面満たせません。この問題に対応するため、令和8年4月8日の中央社会保険医療協議会(中医協)総会(第649回)で、臨時的なDPC準備病院の募集案が示されました。本号では、臨時募集の背景、内容、医療機関が確認すべき点を解説します。臨時募集案の要点は、新設の2つの入院基本料の算定を希望する医療機関のために、令和8年4月13日から5月31日までDPC準備病院の届出を受け付けることです。通常、DPC制度に参加するには、改定前年度の9月に限って受け付けるDPC準備病院の届出が最初に必要です。新設の2つの入院基本料の経過措置は、令和8年5月31日時点でDPC準備病院である医療機関に限って適用されます。臨時募集でDPC準備病院になった医療機関は、令和10年6月1日までにDPC制度へ参加する予定であれば、令和10年5月31日まで「DPC対象病院であること」という要件を満たすものと扱われます。DPC制度への参加は「DPC準備病院」から始まるDPC制度への参加は、「DPC準備病院の届出」「参加基準の達成状況の確認」「DPC対象病院への移行」の3段階で進みます。この3段階のうち最初のDPC準備病院の届出は、受付期間が改定前年度の9月1か月間に限られています。DPC制度(DPC/PDPS)は、入院医療の診療報酬を、診断群分類(DPC)ごとの1日当たり定額の包括評価部分と、出来高評価部分とを組み合わせて算定する仕組みです。この仕組みで診療報酬を算定する病院を「DPC対象病院」と呼びます。DPC対象病院になる前に、参加基準の達成状況を確認する段階の病院を「DPC準備病院」と呼びます。DPC準備病院という段階は、DPC制度を安定的に運用するために設けられています。DPC準備病院は、次期診療報酬改定までの間、DPC制度への参加基準をどの程度達成しているかを確認されます。この確認を経ずに、病院がいきなりDPC対象病院になることはできません。DPC対象病院への移行は、診療報酬改定時に限って行われます(令和6年11月29日付け保医発1129第11号、以下「参加通知」)。移行の届出をする時点で、病院はDPC準備病院であり、かつDPC対象病院の基準を全て満たしている必要があります。基準の一部は、参加する前々年度の10月から前年度の9月までの当該病院のデータにより、厚生労働省保険局医療課が判断します。DPC準備病院の届出は、従前から改定前年度の9月1日から9月末日までの期間に受け付けられています。この受付期間の大枠は、参加通知が定める「直近の診療報酬改定の6か月前まで」という期限です。この期限の範囲内で、厚生労働省が受付期間を設定し、ホームページで周知します。令和8年度改定分の届出は、令和7年9月1日から9月30日(必着)まで受け付けられました。なお、DPC制度への参加・退出の届出についても、医療機関群別係数の設定などの集計作業期間を確保するため、改定前年度の9月1日から1か月間とする案が令和7年8月6日の中医協総会で示されています。この通常ルールに従うと、現時点でDPC制度に参加していない病院は、次に令和9年9月まで届出の機会がありません。つまり、DPC対象病院でもDPC準備病院でもない病院は、令和9年9月にDPC準備病院の届出をした後、一定の期間を経てDPC対象病院へ移行することになります。新設の2つの入院基本料は「DPC対象病院」が要件令和8年度改定で新設された2つの入院基本料は、DPC対象病院であることを算定要件としています。この要件には経過措置がありますが、経過措置の対象は令和8年5月31日時点のDPC準備病院に限られます。新設された2つの入院基本料とは、「急性期病院一般入院基本料」と「急性期病院精神病棟入院基本料」です。2つの入院基本料は、いずれもDPC対象病院であることを算定要件としています。したがって、DPC制度に参加していない病院は、原則としてこれらを算定できません。この算定要件には、DPC準備病院を対象とした経過措置が設けられています。経過措置を受けるには、2つの条件を満たす必要があります。1つ目の条件は、令和8年5月31日において現にDPC準備病院であることです。2つ目の条件は、令和10年6月1日までにDPC制度へ参加する予定であることです。2つの条件を満たす医療機関は、令和10年5月31日までの間に限り、DPC対象病院であるという要件を満たすものと扱われます。経過措置の基準日である令和8年5月31日は、DPC未参加の病院にとって大きな壁になります。通常ルールでは、DPC未参加の病院が次にDPC準備病院の届出をできるのは令和9年9月です。そのため、DPC未参加の病院は、令和8年5月31日時点でDPC準備病院になれず、経過措置の対象から外れてしまいます。臨時募集は令和8年4月13日から5月31日まで厚生労働省は、この壁を解消する特例として、令和8年4月13日から5月31日まで臨時にDPC準備病院を募集する案を示しました。この臨時募集は、新設の2つの入院基本料の算定を希望する医療機関を対象としています。臨時募集の対象は、「急性期病院一般入院基本料」または「急性期病院精神病棟入院基本料」の算定を希望する医療機関です。資料は、この臨時募集を、これらの医療機関に対する「特例的な対応」と位置づけています。なお、資料には、届出できる医療機関をこれ以外に制限するかどうかの記載はありません。臨時募集の受付期間の終了日は、経過措置の基準日と同じ令和8年5月31日です。この日付の一致により、臨時募集で届出をした医療機関は、基準日の時点でDPC準備病院となる道が開かれます。その結果、令和10年6月1日までにDPC制度へ参加する予定であれば、令和10年5月31日まで「DPC対象病院であること」という要件を満たすものと扱われます。ただし、この扱いはDPCに関する要件に限られます。新設の2つの入院基本料のその他の施設基準は、別に満たす必要があります。通常の募集と臨時募集の違いは、次のとおりです。通常の募集* 受付期間:改定前年度の9月1日から1か月間* 対象:DPC準備病院を希望する病院* 根拠:参加通知(改定の6か月前までに届出)臨時の募集(案)* 受付期間:令和8年4月13日から5月31日まで* 対象:新設の2つの入院基本料の算定を希望する医療機関* 根拠:令和8年4月8日の中医協総会で示された対応方針(案)医療機関が確認すべき3つの点臨時募集を検討する医療機関は、「届出の様式と経路」「DPC対象病院への移行時期」「対応方針の確定状況」の3点を確認する必要があります。届出の様式と経路について、通常の手続きでは「DPC準備病院届出書」(別紙13)を提出します。必要に応じて、「DPC準備病院届出書(別紙)」(別紙14)も併せて提出します。提出先は、地方厚生(支)局医療課長を経由した厚生労働省保険局医療課長です。臨時募集の様式と経路は、厚生労働省の周知で確認してください。DPC対象病院への移行時期について、経過措置を受けるには令和10年6月1日までにDPC制度へ参加する予定であることが条件です。令和8年度改定分と同じ扱いが続けば、令和10年度改定時に参加するための「DPC制度への参加に係る届出書」(別紙1)は、令和9年9月1日から1か月間に提出することになります。また、参加通知に沿えば、参加基準の一部は、参加する前々年度の10月から前年度の9月まで、つまり令和8年10月から令和9年9月までのデータで判断されます。したがって、DPC準備病院になった直後から、参加基準の達成状況を管理する体制づくりが欠かせません。対応方針の確定状況について、臨時募集の対応方針(総-8)は「〜としてはどうか」という「案」の形で示されています。受付期間や手続きの詳細は、中医協での了承を経て、厚生労働省の事務連絡やホームページで正式に周知されます。届出の際は、必ず最新の公式情報を確認してください。まとめ:新設入院基本料を算定するなら、5月31日までにDPC準備病院へ厚生労働省は、新設の2つの入院基本料の算定を希望する医療機関のために、令和8年4月13日から5月31日まで臨時にDPC準備病院を募集する案を示しました。通常、DPC制度への参加は、改定前年度の9月に限って受け付けるDPC準備病院の届出から始まります。新設の2つの入院基本料の経過措置は、令和8年5月31日時点でDPC準備病院である医
2026-09-2505 min岡大徳のポッドキャスト
岡大徳のポッドキャスト令和8年度DPC改定の現況|対象病院は1,685に減少令和8年4月8日の中央社会保険医療協議会(中医協)総会(第649回)で、令和8年度改定を踏まえたDPC/PDPSの現況が報告されました。DPC/PDPSは急性期入院の診療報酬の多くを診断群分類ごとの1日あたり定額で支払う仕組みであり、この報告は各病院の入院収入に直結します。本号では、この報告資料(総-7および参考1~5)の要点を、はじめての方にもわかるように整理します。令和8年度改定で、DPC/PDPSは「病院の数」「病院ごとの係数」「点数表と算定ルール」の3点で大きく変わりました。第1に、DPC対象病院は1,685病院となり、前年度から76病院減少する見込みです。第2に、医療機関別係数では、DPC標準病院群が救急搬送や全身麻酔手術の実績で2つに区分されました。第3に、診断群分類点数表では、在院日数のばらつきが小さい一部の診断群分類で入院期間Ⅱが平均在院日数から在院日数の中央値へ見直され、再転棟時の算定ルールも変わりました。用語メモ:DPC/PDPSとは DPC(Diagnosis Procedure Combination)は、病名と手術・処置の組み合わせで入院患者を分類する「診断群分類」です。PDPS(Per-Diem Payment System)は、その分類ごとに1日あたりの点数を定めて支払う方式です。包括評価部分の支払額は「診断群分類ごとの1日あたり点数 × 医療機関別係数 × 入院日数」で計算されます。手術など出来高で評価される部分は、これとは別に算定されます。1. DPC対象病院は1,685病院に減少したDPC対象病院は令和8年6月時点で1,685病院となり、前年度から大きく減少しました。減少の主な理由は、DPC対象病院の基準を満たせなかった病院の退出です。一方で、DPC準備病院は増えています。なお、以下の数値はいずれも令和8年4月1日時点で集計した、令和8年6月時点の見込み値です。DPC対象病院の数は、前年度の1,761病院から76病院減って1,685病院となる見込みです。前回改定時(令和6年度)の1,786病院と比べると、12病院が新たに参加し、109病院が退出しました。このほか、病院の再編によって4病院が減っています。DPC対象病院の数は制度開始以来おおむね増加傾向にあり、これまでの年度ごとの減少は最大でも25病院(令和7年度)でした。今回の76病院の減少は、資料に掲載された年度の中で最も大きな減少幅です。退出理由のうち最も多いのは、DPC対象病院の基準未達による退出の51病院です。令和7年6月以降の増減の内訳は次のとおりです。* 増加* 診療報酬改定に伴う新規参加:+12病院* 減少* DPC対象病院の基準未達による退出:-51病院* 診療報酬改定に伴う任意退出:-20病院* 入院基本料に係る施設基準の変更による退出:-13病院* 保険医療機関の廃止による退出:-2病院* DPC対象病院の再編(2病院→1病院の合併):-2病院* 合計:-76病院病床規模別に見ると、減少は100床未満の小規模病院に集中しています。100床未満のDPC対象病院は373病院から316病院へ57病院減りました。これに対し、100床以上の各区分の減少は1~10病院にとどまります。DPC準備病院は252病院となり、前年度から24病院増える見込みです。DPC準備病院とは、DPC制度への参加を希望している病院です。準備病院の8割は100床未満の病院であり、100床未満の準備病院は169病院から203病院へ増えました。DPC算定病床数は、DPC対象病院で約47万床となり、前年度から約9.7千床減る見込みです。このうち、急性期一般入院料1~6の届出病床は約37万床、特定機能病院入院基本料の届出病床は約5.6万床です。1病院あたりのDPC算定病床数は平均277床で、最小は16床、最大は1,218床です。DPC準備病院の病床数は、本体資料では約1.9万床(前年度から約0.3千床増)の見込みとされています。2. 医療機関別係数はすべての係数で見直された医療機関別係数は、基礎係数・機能評価係数Ⅰ・機能評価係数Ⅱ・救急補正係数・激変緩和係数で構成されます。今回の改定では、これらすべての係数に対応が行われました。特に大きな変更は、基礎係数におけるDPC標準病院群の2区分化と、機能評価係数Ⅱにおける評価方法の見直しです。用語メモ:医療機関別係数とは 医療機関別係数は、病院ごとの機能や実績を支払額に反映するための係数です。同じ診断群分類の患者でも、この係数が高い病院ほど支払額が大きくなります。基礎係数:DPC標準病院群を「1」と「2」に区分した基礎係数では、DPC標準病院群が救急搬送や手術の実績によって「DPC標準病院群1」と「DPC標準病院群2」に区分されました。基礎係数は、病院の類型(医療機関群)ごとに定められる基本的な係数です。これまでの医療機関群は大学病院本院群・DPC特定病院群・DPC標準病院群の3つでした。今回、このうちDPC標準病院群の中で基礎係数の評価が区別されました。* 大学病院本院群:82施設、基礎係数1.1245* DPC特定病院群:172施設、基礎係数1.0769* DPC標準病院群1:1,142施設、基礎係数1.0583* DPC標準病院群2:290施設、基礎係数1.0283DPC標準病院群1になる要件は、次の4つのうちいずれかを満たすことです。判定には令和6年10月~令和7年9月のDPCデータが使われました。* 救急車等による入院数が年間700人以上* 救急車等による入院数が年間200人以上、かつ全身麻酔による手術件数が年間500件以上* 救急車等による入院数が年間400人以上、かつ二次医療圏で最大(人口20万人以下の二次医療圏に限る)* 救急車等による入院数が二次医療圏で最大(離島のみで構成される二次医療圏に限る)この区分は、今後の急性期入院料の再編を見据えたものです。資料では、令和10年度改定以降は「急性期病院A一般入院料」または「急性期病院B一般入院料」を届け出る医療機関を要件とすることを念頭に、データを収集するとされています。DPC標準病院群の病院は、救急搬送入院数と全身麻酔手術件数の推移を今から注視する必要があります。機能評価係数Ⅰ:現行の評価手法を継続した機能評価係数Ⅰでは、現行の評価手法が維持されました。機能評価係数Ⅰは、入院患者全員に算定される加算などを係数に置き換えたものです。今回は医科点数表の改定に合わせて、各項目の評価の見直しと、新設された入院基本料等加算の設定が行われました。機能評価係数Ⅱ:複雑性係数と地域医療係数を見直した機能評価係数Ⅱでは、複雑性係数と地域医療係数の評価方法が見直されました。機能評価係数Ⅱは、効率性・複雑性・カバー率・地域医療の4つの係数で、病院の診療実績や地域での役割を評価するものです。複雑性係数は、入院初期の医療資源投入量で患者構成を評価する方法に変わりました。これまでは、1入院あたりの医療資源投入量で評価していました。改定後は、在院日数の25パーセンタイル値までの期間、つまり入院初期の包括範囲出来高点数を用いて評価します。資料では、入院初期の医療資源投入の観点から見た患者構成を評価する趣旨と説明されています。地域医療係数の定量評価指数は、DPC標準病院群で評価する領域が細分化されました。定量評価指数は、所属する地域で発生した患者のうち、その病院が担当した患者の割合(シェア)を評価するものです。対象地域は、DPC標準病院群が二次医療圏、大学病院本院群とDPC特定病院群が三次医療圏です。これまでは「小児」と「それ以外」の2区分でした。改定後のDPC標準病院群では、「小児及び周産期」と「それ以外」を等分で評価し、「それ以外」はさらに「がん」「脳卒中」「心筋梗塞等の心血管疾患」の3領域を等分で評価します。なお、地域医療係数はDPC標準病院群1と2でそれぞれ別に評価されます。地域医療係数の体制評価指数には、2つの項目が新設されました。1つは「認定ドナーコーディネーターの院内配置」で、過去3カ年に法的脳死判定後の臓器提供実績がない病院に限り0.5ポイントを加算します(令和9年度以降の評価)。もう1つは「地域の需要変動への応答性」で、DPC算定病床数に占める各日の入院患者数の割合のばらつきが著しく小さい病院を1
2026-09-2405 minDPC Voice - A Podcast from the Democratization Policy Council2026-09-231h 03My DPC Story2026-09-1634 minDPC Voice - A Podcast from the Democratization Policy Council2026-09-1155 minDPC Voice - A Podcast from the Democratization Policy Council2026-09-0945 minDPC Voice - A Podcast from the Democratization Policy Council2026-09-0852 minDPC Voice - A Podcast from the Democratization Policy Council2026-08-2151 minDPC Life: Direct Primary Care Podcast2026-08-1843 minDPC Voice - A Podcast from the Democratization Policy Council2026-08-041h 01DPC Life: Direct Primary Care Podcast2026-07-2840 minDPC Life: Direct Primary Care Podcast2026-07-2136 minDPC Life: Direct Primary Care Podcast2026-06-3031 minDPC Voice - A Podcast from the Democratization Policy Council2026-06-241h 00DPC Voice - A Podcast from the Democratization Policy Council2026-06-1852 minDPC Life: Direct Primary Care Podcast2026-06-0244 minMy DPC Story2026-05-3146 minDPC Life: Direct Primary Care Podcast2026-05-2638 minDPC Voice - A Podcast from the Democratization Policy Council2026-05-2142 minDPC Voice - A Podcast from the Democratization Policy Council2026-05-1357 minDPC Life: Direct Primary Care Podcast2026-05-1244 minDPC Life: Direct Primary Care Podcast2026-04-2152 minMy DPC Story2026-03-2631 minDPC Voice - A Podcast from the Democratization Policy Council2026-03-2650 minDPC Voice - A Podcast from the Democratization Policy Council2026-03-2654 minDPC Voice - A Podcast from the Democratization Policy Council2026-03-2537 min岡大徳のポッドキャスト
岡大徳のポッドキャスト【令和8年度改定】入院医療の評価見直し3項目|看護補助加算・除外薬剤・DPC/PDPSを解説令和8年度診療報酬改定の個別改定項目のうち、「Ⅱ-1-1 患者のニーズ、病院の機能・特性、地域医療構想を踏まえた、医療提供体制の整備」に該当する⑬~⑮の3項目を取り上げます。これらはいずれも、入院医療における看護体制の強化、高額薬剤への対応、包括払い制度の精緻化を目的とした見直しです。本稿では、各項目の改定内容を概説し、詳細記事へのリンクを掲載します。今回取り上げる3項目の概要は次のとおりです。⑬「障害者施設等入院基本料における看護補助者に係る加算の見直し」では、看護補助加算と看護補助体制充実加算の算定可能期間が入院31日目以降に拡大されます。⑭「入院料に包括されない除外薬剤・注射薬の範囲の見直し」では、生物学的製剤・JAK阻害薬の追加と別表の一本化が行われます。⑮「DPC/PDPSの見直し」では、DPC標準病院群の細分化や機能評価係数Ⅱの変更など5つのポイントが見直されます。⑬ 障害者施設等入院基本料における看護補助者に係る加算の見直し障害者施設等入院基本料(7対1・10対1)の看護補助加算と看護補助体制充実加算に、入院31日目以降の新たな点数区分が新設されます。この見直しは、看護職員と看護補助者の業務分担・協働の推進、および夜間の看護業務の負担軽減を目的としています。看護補助加算には、入院31日目以降に算定できる「ハ イ及びロ以外」(50点)が追加されます。従来は入院14日以内(146点)と入院15日以上30日以内(121点)の2区分のみでしたが、3区分に拡充されます。看護補助体制充実加算にも同様に、入院31日目以降の新区分が追加されます。新区分の点数は、加算1が60点、加算2が55点、加算3が51点です。身体的拘束を実施した日は加算3の点数で算定するルールは従来どおり維持されます。これらの変更により、長期入院患者への看護補助体制が診療報酬上で評価される仕組みが整います。届出を行っている医療機関は、算定可能期間の延長による収益への影響を確認しておくことが重要です。詳細記事:【令和8年度改定】障害者施設等入院基本料の看護補助加算が拡充|算定期間の延長と点数を解説⑭ 入院料に包括されない除外薬剤・注射薬の範囲の見直し入院料に薬剤料が包括される病棟における除外薬剤・注射薬の範囲が大幅に見直されます。この見直しの背景には、生物学的製剤やJAK阻害薬など高額薬剤を使用する患者の増加に伴い、包括払い病棟での受入れが困難になっている現状があります。今回の改定では、主に7つのポイントが変更されます。第一に、回復期リハビリテーション病棟入院料等の除外薬剤に抗悪性腫瘍剤・医療用麻薬・腎性貧血治療薬が追加されます。第二に、精神病棟の特定入院料にも同じ3種類の薬剤が追加されます。第三に、各入院料に共通する除外薬剤として生物学的製剤とJAK阻害薬が新たに加わります。このほか、血友病の医薬品の対象が類縁疾患まで拡大されること、複数の別表が一つに統合されること、介護老人保健施設の算定範囲が整理されること、コロナ抗ウイルス剤の経過措置が令和8年5月31日で終了することが定められています。これらの見直しにより、高額薬剤を使用する患者の円滑な入棟が促進され、病棟間の不合理な格差が解消されることが期待されます。詳細記事:【令和8年度改定】除外薬剤の範囲拡大と別表統一|生物学的製剤・JAK阻害薬が新たに追加⑮ DPC/PDPSの見直しDPC/PDPSについて、医療の標準化・効率化を更に推進する観点から、医療機関別係数、診断群分類、算定ルールの3つの領域にわたる見直しが行われます。主な見直しポイントは5つです。第一のポイントは、DPC標準病院群の細分化です。救急搬送の受入実績等に基づき、「標準病院群1」と「標準病院群2」に区分されます。標準病院群1に該当するには、救急車搬送入院患者数が年間700人以上であることなど、4つの要件のいずれかを満たす必要があります。第二のポイントは、機能評価係数Ⅱのうち複雑性係数の変更です。従来は「1入院当たりの包括範囲出来高点数」で評価していましたが、各診断群分類の在院日数25%tile値までの平均包括範囲出来高点数により評価する方式に変更されます。この変更により、入院初期の医療資源投入の密度がより適切に反映されます。第三のポイントは、地域医療係数の見直しです。定量評価指数では、DPC標準病院群に限り、がん・脳卒中・心筋梗塞等の心血管疾患・周産期の4領域に着目した評価が導入されます。体制評価指数では、認定ドナーコーディネーターの院内配置と地域の需要変動への応答性の2項目が新設されます。第四のポイントは、入院期間Ⅱの基準変更です。在院日数の変動係数が0.6を下回る診断群分類では、平均在院日数から中央値に移行します。ただし、移行に伴う急激な変化を防ぐため、変動率の上限は10%に設定されています。第五のポイントは、再転棟時の算定ルールの厳格化です。DPC算定病棟から非DPC算定病棟へ転棟した後に再びDPC算定病棟に戻る場合、従来は転棟後7日以内に限り一連の入院とされていましたが、この期間制限が撤廃されます。このほか、激変緩和係数は従前の考え方が維持され、退院患者調査の調査項目の見直しも行われます。各医療機関は、自院がどの病院群に分類されるかの確認とともに、新たな係数設定への対応を早期に進めることが重要です。詳細記事:【令和8年度改定】DPC/PDPSの5つの見直しポイントを徹底解説まとめ令和8年度診療報酬改定の個別改定項目⑬~⑮では、入院医療の評価に関する3つの見直しが行われます。⑬では障害者施設等入院基本料の看護補助加算・看護補助体制充実加算に入院31日目以降の新区分が新設され、長期入院患者への評価が拡充されます。⑭では除外薬剤の範囲が拡大され、生物学的製剤・JAK阻害薬が全入院料共通で追加されるとともに別表が一本化されます。⑮ではDPC標準病院群の細分化、機能評価係数Ⅱの変更、入院期間Ⅱの中央値移行など5つのポイントが見直されます。これらの改定は、看護体制の強化、高額薬剤を使用する患者の円滑な入棟、包括払い制度の精緻化を通じて、入院医療の質と効率の向上を目指すものです。 Get full access to 岡大徳のメルマガ at www.daitoku0110.news/subscribe
2026-03-1907 min岡大徳のポッドキャスト
岡大徳のポッドキャスト【令和8年度改定】DPC/PDPSの5つの見直しポイントを徹底解説令和8年度診療報酬改定では、DPC/PDPSについて、医療の標準化・効率化を更に推進する観点から複数の見直しが行われます。見直しの対象は、医療機関別係数の設定、診断群分類点数表の改定、算定ルールの変更など多岐にわたります。今回の改定における主な見直しポイントは5つです。第一に、DPC標準病院群が救急実績等に基づき「標準病院群1」と「標準病院群2」に細分化されます。第二に、機能評価係数Ⅱのうち複雑性係数の評価手法が入院初期重視に変更されます。第三に、地域医療係数について定量評価指数と体制評価指数の双方が見直されます。第四に、入院期間Ⅱが平均在院日数から中央値へ移行する診断群分類が生じます。第五に、再転棟時の算定ルールが厳格化されます。DPC標準病院群の細分化|「標準病院群1」と「標準病院群2」DPC標準病院群が、救急搬送の受入実績等に基づき、基礎係数の評価を区別する2つの区分に分けられます。この見直しは、DPC標準病院群において救急搬送受入件数の多い病院ほど、包括点数に対する包括範囲出来高点数が高い傾向にあるという実態を踏まえたものです。「DPC標準病院群1」に該当するには、以下の4つの要件のいずれかを満たす必要があります。第一の要件は、救急車等による搬送入院患者数が年間700人以上であることです。第二の要件は、救急車等による搬送入院患者数が年間200人以上であり、かつ全身麻酔による手術件数が年間500件以上であることです。第三の要件は、人口20万人以下の二次医療圏に所在し、当該医療圏内で救急搬送入院患者数が最大かつ年間400人以上であることです。第四の要件は、離島のみで構成される二次医療圏に所在し、当該医療圏内で救急搬送入院患者数が最大であることです。これらの要件のいずれにも該当しない医療機関は「DPC標準病院群2」に区分されます。なお、令和10年度改定以降は、急性期病院A一般入院料または急性期病院B一般入院料の届出を行う医療機関とすることが念頭に置かれており、今回はデータの収集が行われます。機能評価係数Ⅱの見直し|複雑性係数と地域医療係数の変更機能評価係数Ⅱでは、複雑性係数の評価手法と地域医療係数の2つが主に見直されます。複雑性係数は、入院初期の医療資源投入をより重視する評価手法に変更されます。従来の複雑性係数は「1入院当たりの包括範囲出来高点数」で評価していたため、1日当たりの出来高点数は低くても平均在院日数が長い診断群分類が高く評価される課題がありました。今回の見直しでは、各診断群分類の在院日数25%tile値までの平均包括範囲出来高点数により評価する方式が導入されます。この変更により、急性期入院医療における入院初期の医療資源投入の密度がより適切に反映されます。地域医療係数のうち定量評価指数については、DPC標準病院群において評価方法が拡充されます。従来は小児(15歳未満)とそれ以外(15歳以上)の2区分で地域シェアを評価していました。今回の改定では、DPC標準病院群に限り、がん、脳卒中、心筋梗塞等の心血管疾患及び周産期の4領域に着目した評価に見直されます。具体的には、従来の小児区分に周産期が統合され「小児(15歳未満)及び周産期」となり、15歳以上の区分は更にがん、脳卒中、心筋梗塞等の心血管疾患の3領域に細分化されます。この見直しにより、全診断群分類の地域シェアは低くても、特定の疾患領域で地域に重要な役割を果たしている医療機関が適切に評価されます。地域医療係数のうち体制評価指数については、2つの項目が新設されます。ひとつは「認定ドナーコーディネーターの院内配置」です。過去3カ年において法的脳死判定後の臓器提供実績が0件の医療機関が、認定ドナーコーディネーターを配置している場合に0.5Pが付与されます。ただし、この項目の評価は令和9年度以降に開始されます。もうひとつは「地域の需要変動への応答性」です。DPC算定病床数に占める各日の入院患者数の割合のばらつきを評価し、97.5%tile値に満たない場合は-1Pとなります。診断群分類の見直し|入院期間Ⅱの中央値への移行診断群分類については、入院期間Ⅱの基準が一部の診断群分類で平均在院日数から中央値に変更されます。この見直しの背景には、多くの診断群分類において平均在院日数が中央値を上回っている実態があります。中央値への移行対象となるのは、在院日数の変動係数が0.6を下回る診断群分類です。これらの診断群分類は在院日数の標準化が比較的進んでいるため、中央値への移行による影響が限定的と判断されました。ただし、移行に伴う急激な変化を防ぐため、変動率の上限は10%に設定されています。この上限により、入院期間Ⅱが大幅に短縮される事態は回避されます。このほか、新型コロナウイルス感染症に係る取扱いも見直されます。従来は、医療資源を最も投入した傷病名として新型コロナウイルス感染症が選択された患者を出来高算定としていましたが、この特例的な取扱いが見直されるとともに、診断群分類の設定等の必要な見直しが行われます。算定ルールと激変緩和措置の見直し算定ルールでは、再転棟時の取扱いが変更されます。DPC算定病棟から非DPC算定病棟へ転棟した後に、同一傷病等により再びDPC算定病棟に戻る場合、転棟後の期間を問わず、原則として一連の入院として扱うことになります。従来は転棟後7日以内に限り一連の入院とされていましたが、DPC算定病床以外の病床を有する医療機関の割合が増加したことを踏まえ、この期間制限が撤廃されます。激変緩和係数は、従前の考え方が維持されます。推計診療報酬変動率(出来高部分も含む)が2%を超えて変動しないよう激変緩和係数が設定されます。新たにDPC/PDPSに参加する医療機関については、改定前実績との比較で2%を超えて低く変動した場合に、所属する医療機関群の平均的な係数値を用いた補正計算が行われます。退院患者調査についても、データに基づく適切な入院医療の評価を行う観点から、調査項目の見直しが行われます。診断群分類の設定に必要な項目の追加や、不要な項目の削除等が実施されます。まとめ令和8年度のDPC/PDPS改定は、医療機関別係数、診断群分類、算定ルールの3つの領域にわたる見直しです。DPC標準病院群は救急実績等に基づき「標準病院群1」と「標準病院群2」に細分化され、基礎係数の評価が区別されます。機能評価係数Ⅱでは、複雑性係数が入院初期重視の評価手法に変わり、地域医療係数では定量評価に疾患領域別の評価が導入されるとともに体制評価に2つの新規項目が加わります。入院期間Ⅱは変動係数0.6未満の診断群分類で中央値に移行し、再転棟の算定ルールは期間制限が撤廃されます。各医療機関は、自院がどの病院群に分類されるかの確認とともに、新たな係数設定への対応を早期に進めることが重要です。 Get full access to 岡大徳のメルマガ at www.daitoku0110.news/subscribe
2026-03-1806 minDPC Life: Direct Primary Care Podcast2026-03-1048 minDPC Life: Direct Primary Care Podcast2026-03-0353 minMy DPC Story2026-03-0155 minDPC Life: Direct Primary Care Podcast2026-02-1743 minDPC Life: Direct Primary Care Podcast2026-02-0339 minThe New Healthcare2025-12-2236 minDPC Life: Direct Primary Care Podcast2025-12-0940 minDPC Life: Direct Primary Care Podcast2025-12-0236 minMy DPC Story2025-11-231h 07DPC Life: Direct Primary Care Podcast2025-11-1839 minDPC Life: Direct Primary Care Podcast2025-10-2139 minDPC Life: Direct Primary Care Podcast2025-10-1443 minMy DPC Story2025-10-051h 05岡大徳のポッドキャスト
岡大徳のポッドキャスト【令和7年度】DPC制度の5つの重要見直しポイント|入院医療の評価方法が変わる令和6年度診療報酬改定後、地域包括医療病棟等への病棟再編によりDPC対象病院数は減少しています。DPC対象病院の構造は変化しており、全許可病床に占めるDPC算定病床の割合が50%未満の病院が増加傾向にあります。このような状況の中、DPC制度の適正化と急性期入院医療の評価見直しが求められています。入院・外来医療等の調査・評価分科会は、DPC制度に関する5つの重要課題について検討結果をまとめました。複雑性係数については入院初期を重視した評価方法への見直しが提案されました。再入院・再転棟ルールと持参薬ルールについては、制度の趣旨を徹底するための厳格化が検討されました。点数設定方式については、平均在院日数から中央値への移行が提案されました。特別調査からは、DPC制度からの退出を検討する医療機関の実態や、制度参加のメリットが明らかになりました。機能評価係数Ⅱの評価方法見直し|入院初期を重視した複雑性係数へ複雑性係数の評価方法については、現行制度における課題が明らかになりました。診療対象とする診断群分類の種類が少ない病院で、誤嚥性肺炎等の平均在院日数が長く、1日当たり包括範囲出来高点数の小さい疾患に偏った症例構成の場合、急性期入院医療における評価として不適当な結果となっていました。この課題に対し、DPC/PDPS等作業グループは重要な指摘を行いました。DPC制度における「急性期」は「患者の病態が不安定な状態から、治療によりある程度安定した状態に至るまで」と定義されています。機能評価係数は「急性期」を反映する係数として設計されています。複雑性係数についても、これらの価値を反映する指標とすべきです。作業グループは、入院初期を特に重視する趣旨で、入院日数の25%tile値までの包括範囲出来高点数により評価すべきではないかと指摘しました。一入院当たりの包括範囲出来高点数が高い診断群分類の中には、平均的に入院初期の包括範囲出来高点数が高い診断群分類もあれば、1日当たりの包括範囲出来高点数が全診断群分類の平均値及び中央値よりも低い診断群分類もみられました。この実態を踏まえ、より適切な評価方法への見直しが求められています。地域医療係数については、大学病院本院群における医師派遣の評価が検討されました。「特定機能病院及び地域医療支援病院のあり方に関する検討会」において、特定機能病院が満たすべき「基礎的基準」として「地域に一定の医師派遣を行っていること」を設定することが議論されています。作業グループは、地域医療係数における派遣医師数の定義を、特定機能病院の基礎的基準における医師派遣の定義と整合的に検討すべきではないかと意見を述べました。再入院・再転棟ルールの見直し|8日目の再転棟が突出する実態への対応DPC制度は、入院初期を重点評価するため、入院期間Ⅰの1日当たりの点数を相対的に高く設定しています。この設定に対し、患者を短期間で退院・再入院させ、単価の高い入院期間Ⅰを繰り返し算定する事例への対応が課題となっていました。現行制度では、一定の条件を満たす再入院及び再転棟については一連の入院とみなすこととし、累次の改定を行ってきました。DPC病棟からの転棟後、再転棟までの日数の分布を分析したところ、DPC制度において一連の入院と見なされなくなる8日目の再転棟の件数が突出して多いことが明らかになりました。作業グループは、この実態に対する見解を示しました。DPC制度を構成する医療機関の内訳が変化しており、DPC算定病床以外の病床を有する医療機関の割合が増加しています。この構造変化により、「再転棟」が起こりやすい状況になっているのではないかという指摘がありました。作業グループは、同一傷病による再転棟については、転棟後7日間を超える場合であっても原則として一連の入院として扱うこととすべきではないかとの意見を述べました。この提案は、制度の趣旨に沿った適正な運用を確保するための重要な見直しとなります。持参薬ルールの周知徹底|算定ルール違反への対応強化DPC制度では、患者の負担軽減やDPC制度下での公平な支払いの観点等を踏まえ、入院中の患者に対して使用する薬剤は入院する病院において入院中に処方することが原則です。「入院の契機となった傷病」に対する持参薬の使用は、特別な理由がある場合を除き認められていません。実態調査の結果、制度の趣旨が十分に徹底されていない状況が明らかになりました。医療機関ごとの全症例数に占める持参薬を使用した症例数の割合を分析したところ、持参薬使用割合が5%未満の医療機関が最も多かったものの、55%以上60%未満の医療機関も一定数みられました。入院の契機となった傷病に対する持参薬使用割合の分析では、算定ルール上認められていない入院の契機となった傷病に対する持参薬の使用割合が5%以上となる医療機関が一定数みられました。自院の外来で処方した医薬品を入院の契機となった傷病に対して使用した割合が5%以上となる医療機関も一定数存在していました。作業グループは、現行ルールの更なる周知徹底を図るべきではないかと指摘しました。具体的には、DPC算定を行う場合は入院の契機となった傷病に対して使用する医薬品は院内で処方されるのが原則であること、DPC算定を行う場合の入院料の中には一般的に入院の契機となった傷病に対して使用する医薬品の薬剤料が含まれていることについて、患者への説明を求めるべきではないかとの意見がありました。「入院の契機となった傷病」以外の傷病に対する持参薬の使用の可否については、令和10年度診療報酬改定に向けて引き続き議論する必要があります。検討に当たっては、まず持参薬を使用する理由や、使用される頻度が高い持参薬及び診断群分類等について調査を行う必要があるのではないかとの意見がありました。点数設定方式の変更|平均在院日数から中央値への移行を検討DPC制度は、入院初期を重点評価するため、在院日数に応じた3段階の定額報酬を設定しています。入院初期に要する医療資源投入量等に応じて、5種類の点数設定方式を設けています。点数設定方式D以外においては、第Ⅱ日は平均在院日数により規定されています。診断群分類毎の平均在院日数について分析したところ、ばらつきが小さく標準化が進んでいる診断群分類がみられました。一方で、ばらつきが大きく十分に標準化が進んでいない診断群分類もみられました。特定の在院日数のみ患者数が顕著に多い診断群分類が存在していました。多くの診断群分類において、平均在院日数は在院日数の中央値を上回っていました。作業グループは、多くの診断群分類で在院日数の分布は正の歪度を有していることから、在院日数の中心傾向の指標として平均在院日数は適切でないのではないかと指摘しました。特定の在院日数の患者数が顕著に多い診断群分類について、制度上、特定の日数までの在院を促すインセンティブが内在しているのではないかとの意見がありました。この指摘に対し、1日当たり入院数の最大値に対する日ごとの入院数の割合の変動係数が著しく低い医療機関が一定数存在していることを踏まえた意見もありました。病床稼働率を過度に重視した病院経営を行うと、病床の活用が硬直的になり、柔軟な対応をできなくなります。必ずしも高い病床稼働率を維持しなくてもよい設計とすべきではないかとの意見です。作業グループは、点数設定方式における入院期間Ⅱについて、在院日数の標準化が進んでいる診断群分類を中心として、原則として平均在院日数から在院日数の中央値に移行すべきではないかとの意見を述べました。一方で、入院期間Ⅱを在院日数の中央値に移行した場合、一部の診断群分類では入院期間Ⅱが著しく変化しうることから、激変緩和措置を設けるべきではないかとの意見もありました。特別調査が明らかにしたDPC制度の実態|退出検討と参加意向特別調査として、在院日数の短縮に向けた取り組みや課題等に関する調査、DPC制度の安定的な運用に関する調査、急性期医療の標準化の推進に関する調査を実施しました。DPC制度の安定的な運用に関する調査については、作業グループにおいてヒアリングを行いました。在院日数の短縮に向けた取り組みや課題等に関する調査では、全DPC対象病院の約9割においてクリニカルパスが採用されていることが分かりました。クリニカルパスの入院期間の設定に際して主として参照しているものについては、約6割の医療機関が「診断群分類点数表上の第Ⅱ日」と回答しました。この結果は、点数設定方式が医療機関の診療行動に影響を与えていることを示しています。DPC制度の安定的な運用に関する調査では、データ数が下位25%の439医療機関のうち、約2割の医療機関がDPC制度からの退出について「直ちに退出する予定である」または「直ちにではないが、今後退出を検討している」と回答しました。このうち約4割の医療機関が病床の転換を予定しており、転換先としては「地域包括医療病
2025-09-3006 minDPC Life: Direct Primary Care Podcast2025-09-3048 minPhysicians Taking Back Medicine2025-09-2429 minMy DPC Story2025-09-2147 min岡大徳のポッドキャスト
岡大徳のポッドキャスト令和8年度DPC制度改定に向けた最重要提案事項:入院初期評価の強化と在院日数設定の見直し令和7年9月11日に開催された診療報酬調査専門組織入院・外来医療等の調査・評価分科会において、DPC/PDPS等作業グループから最終報告が提出された。DPC対象病院の構成が変化し、DPC算定病床割合が50%未満の病院が増加する中、急性期入院医療の適切な評価が課題となっている。今回の報告では、令和8年度診療報酬改定に向けて、医療機関別係数の評価方法と算定ルールの抜本的な見直しが提案された。本報告書の要点は4つの重要な改定提案に集約される。複雑性係数については、入院初期により多くの医療資源を必要とする診断群分類を適切に評価するため、入院日数の25%tile値までの包括範囲出来高点数による評価への移行が提案された。入院期間Ⅱの設定については、在院日数の標準化が進んだ診断群分類を中心に、平均在院日数から中央値への変更が検討されている。再転棟ルールでは、同一傷病による再転棟を転棟後7日間を超える場合でも原則として一連の入院として扱う厳格化案が示された。持参薬ルールについては、入院の契機となった傷病に対する使用禁止の周知徹底と、患者への説明義務化が求められている。これらの提案は今後、中央社会保険医療協議会での議論を経て最終決定される予定である。複雑性係数の評価方法見直し案:入院初期の医療資源投入を重視複雑性係数は、一入院当たり医療資源投入の観点から患者構成を評価する項目として機能評価係数Ⅱの重要な要素である。現行の評価方法では、診療対象とする診断群分類の種類が少ない病院で、誤嚥性肺炎等の平均在院日数が長く1日当たり包括範囲出来高点数の小さい疾患に偏った症例構成の場合、急性期入院医療における評価として不適当になっているという問題が指摘されていた。DPC制度における「急性期」は「患者の病態が不安定な状態から、治療によりある程度安定した状態に至るまで」と定義されており、この価値を適切に反映する指標への見直しが必要とされた。作業グループの分析の結果、1入院当たりの包括範囲出来高点数が高い診断群分類の中には、平均的に入院初期の包括範囲出来高点数が高いものがある一方で、1日当たりの包括範囲出来高点数が全診断群分類の平均値及び中央値よりも低い診断群分類も存在することが明らかになった。1日当たりの包括範囲出来高点数に着目する案も検討されたが、「030250xx991xxx 睡眠時無呼吸」のような在院日数の短い診断群分類を著しく高く評価することになり妥当でないとの意見が出された。これらの議論を踏まえ、入院初期を特に重視する趣旨で、入院日数の25%tile値までの包括範囲出来高点数により評価するべきではないかとの提案がなされた。DPC対象病院を構成する医療機関は時々刻々と変化していることから、複雑性係数を含めた機能評価係数Ⅱの適切な評価方法については引き続き検証を行う必要性も指摘されている。この見直し案が実現すれば、真に急性期医療を提供している医療機関がより適切に評価される仕組みへと改善されることが期待される。入院期間Ⅱの設定方法変更案:平均在院日数から中央値への移行入院期間Ⅱは、DPC制度において入院初期を重点評価するための3段階定額報酬設定の重要な要素である。現行では点数設定方式D以外において第Ⅱ日は平均在院日数により規定されているが、実際の患者の在院日数分布との乖離が問題視されていた。作業グループによる在院日数の分布分析では、ばらつきが小さく標準化が進んでいる診断群分類がある一方で、ばらつきが大きく十分に標準化が進んでいない診断群分類も存在することが確認された。多くの診断群分類において平均在院日数は在院日数の中央値を上回っており、在院日数の分布は正の歪度を有していることが判明した。症例数が10,000件以上の診断群分類のうち、在院日数の中央値が平均在院日数を上回る診断群分類は2つのみで、いずれも左に歪んだ分布であった。これらの結果から、在院日数の中心傾向の指標として平均在院日数は適切でないのではないかとの指摘がなされた。令和8年度診療報酬改定に向けた特別調査では、クリニカルパスを採用している医療機関はDPC対象病院の約93%(1,638医療機関/1,761医療機関)に上り、そのうち約63%(1,028医療機関/1,638医療機関)が入院期間設定において「診断群分類点数表上の第Ⅱ日(平均在院日数)」を主として参照していることが明らかになった。これらの議論を踏まえ、在院日数の標準化が進んでいる診断群分類を中心として、原則として平均在院日数から在院日数の中央値に移行するべきではないかとの提案がなされた。ただし、入院期間Ⅱの見直しによる影響を一定範囲内に留めるため、変動率に一定の上限を設けることも併せて提案されている。再転棟ルールの厳格化案:同一傷病による再転棟の取扱い見直しDPC制度では入院初期を重点評価するため入院期間Ⅰの1日当たり点数を相対的に高く設定しているが、これを悪用した短期間退院と再入院の繰り返しを防ぐため、一定条件を満たす再入院及び再転棟を一連の入院とみなすルールが設けられている。現行では、DPC対象病棟等より退院した日の翌日又は転棟した日から起算して7日以内にDPC算定対象となる病棟等に再入院した場合、同一の傷病等であれば一連の入院とみなすこととしている。しかし、DPC算定病床以外の病床を有する医療機関の割合が増加し、「再転棟」が起こりやすい状況になっていることが作業グループから指摘された。DPC病棟からの転棟後、再転棟までの日数の分布分析を行った結果、DPC制度において一連の入院と見なされなくなる8日目の再転棟件数が突出して多いことが判明した。この結果は、現行ルールが適切に機能していない可能性を示唆している。再転棟を認めない期間の延長も検討されたが、単に当該日の再転棟数が増加するのみで根本的な解決には至らないとの意見が出された。これらの議論を踏まえ、同一傷病による再転棟については、転棟後7日間を超える場合であっても原則として一連の入院として扱うこととするべきではないかとの提案がなされた。なお、「再入院」については、再入院ルールの適用を受けなくなる日に再入院数が著増するような傾向は見られなかったため、現行ルールの維持が適当とされている。この見直し案が採用されれば、不適切な再転棟による診療報酬の請求が抑制され、より公平な制度運用が期待される。持参薬ルールの周知徹底:入院契機傷病への使用禁止を明確化DPC制度では、患者の負担軽減とDPC制度下での公平な支払いの観点から、入院中の患者に対して使用する薬剤は入院する病院において処方することが原則とされている。「入院の契機となった傷病」に対する持参薬の使用は、特別な理由がある場合を除き認められていない。しかし、作業グループの分析では、算定ルール上認められていない入院の契機となった傷病に対する持参薬使用割合が5%以上となる医療機関が一定数存在することが明らかになった。持参薬の使用の有無によって薬剤料が大きく異なる診断群分類の分析では、「110280xx02x00x 慢性腎炎症候群・慢性間質性腎炎・慢性腎不全」において6割以上の患者で持参薬が使用されており、持参薬を使用しない場合の薬剤料は使用する場合の約2倍となっていた。この状況は、持参薬ルールを遵守している医療機関とそれ以外の医療機関との間で不公平な設計となっているだけでなく、患者においても持参薬の持ち込みに係る不要な手間が発生している問題を示している。今回の報告では、「入院の契機となる傷病」に対する持参薬使用に係る現行ルールの更なる周知徹底を図るべきではないかとの提案がなされた。具体的には、DPC算定を行う場合は入院の契機となった傷病に対して使用する医薬品は院内で処方されるのが原則であることや、DPC算定を行う場合の入院料には一般的に入院の契機となった傷病に対して使用する医薬品の薬剤料が含まれていることについて、患者への説明を求めることが提案されている。入院の契機となった傷病以外の傷病に対する持参薬使用の可否については、令和10年度診療報酬改定に向けて引き続き議論される予定である。まとめ令和8年度DPC制度改定に向けて、DPC/PDPS等作業グループから急性期入院医療の適切な評価に向けた4つの重要な見直し提案が示された。複雑性係数は入院初期25%tile値までの包括範囲出来高点数による評価への移行案、入院期間Ⅱは平均在院日数から中央値への変更案が提案されている。再転棟ルールは同一傷病の場合7日間を超えても一連の入院として扱う厳格化案が示され、持参薬ルールは患者への説明義務化を含む周知徹底が提案された。これらの提案が実現すれば、DPC制度がより公平で適切な急性期入院医療の評価制度として機能することが期待される。今後は中央社会保険医療協議会での議論を注視し、最終的な改定内容を確認する必要がある。 Get full access to 岡大徳のメルマガ at
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